ワイン概論①

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【定義 】
酒類の定義
②アルコール分の定義
酒類の分類(4つ)
④日本ワインの定義
⑤日本ワインの適用開始は?
⑥定められている基準は?
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①アルコール分1度以上の飲料
②温度15℃での原容量に対するエタノール容量の割合
 (エタノール=エチルアルコール)
発泡酒/蒸留酒/醸造酒/混成酒
④日本産ブドウを原料としていること
⑤2018年10月30日から適用
 (公示は2015年10月30日)
⑥果実酒等の製法品質基準
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【ワインの特徴】
穀物原料酒類との製造上の違いは?
②ワインの物性の特徴は?
③ヴィニフェラ種の原産地は?
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①糖分を含むため、糖化工程は不要。
②高い糖度と低いpH
コーカサス地方
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【ワインの特性】
①アルコール発酵の化学式は?
②化学式の提唱者は?
酵母の発酵を解明したのは?
④ブドウ1kgの搾汁果汁量は?
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①C6H1206→ 2C2H5OH + 2CO2
②Joseph Louis Gay-Lussac
③Louis Pasteur
④600~800ml(約ボトル1本分)
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【ワインの成分】
①ワインの主要な有機酸は?
 01)ブドウ由来の酸(3つ)
 02)発酵由来の酸(3つ)
 03)その他の酸(2つ)
②グルコン酸の特徴は?
③ガラクチュロン酸の特徴は?3つ。
④酒石とはどのようなもの?
⑤pHが低い利点は?
⑥ワインのpHの範囲は?
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①ワインの主要な有機
 01)酒石酸/リンゴ酸/クエン酸
 02)コハク酸/乳酸/酢酸
 03)グルコン酸/ガラクチュロン酸
②ボトリティス・シネレアがついて貴腐化
③ガラクチュロン酸の特徴
 01)ペクチン質が分解されて生成される(貴腐に多い)
 02)貴腐ワインの熟成中に酸化されて粘液酸となる
 03)白色の粘液酸カルシウムとして析出する
④酒石酸とカリウム/カルシウムが結合した物質
⑤雑菌が繁殖しにくく、安定した発酵が可能に
⑥pHは2.9から3.8
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【ワインの香味】
①第1アロマとは?
②第1アロマの分類は?
③第2アロマとは?
④第2アロマの例は?
⑤第3アロマとは?
⑥第3アロマの成分は?
⑦フェノール類の味わいは?
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①:ブドウ由来の固有の香り。前駆体含む。
②:ブドウの時点で香りがあるもの
 :発酵時に香りのある物質に変わるもの
 :ソーヴィニヨンの3MHなど
③:発酵工程で酵母や乳酸菌が生成する香り
④:酢酸イソアミル(バナナ香/酵母)
 :ダイアセチル(乳製品香/乳酸菌)
⑤:発酵終了後に生じる香り。ブーケ。
⑥:ヴァニリンやオークラクトンなど主に樽香。
⑦:熟成とともに柔らかな味わいに変化
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【ワインと健康】
〇基本情報
①ワインの主要なミネラルの成分は?
②ワインのpHは?
有機酸の体内への影響は?
④ワインの主な成分は?9個ほど
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①:カリウム、カルシウムなど
②:2.9~3.8
③:有機酸は体内で代謝されやすく、
  血液/体液に影響を与えにくい。
④:水分、アルコール類、各種有機酸、
  糖質、フェノール化合物、アミノ酸類、
 蛋白質エステル類、テンペル類
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【ワインの健康関係】
 ⇒余裕があれば。
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【アルコール代謝
①酔いとは?
②体内でのアルコールの変化は?
③体内でのアセトアルデヒドの変化は?
アセトアルデヒドの害は?
⑤1ドリンクの定義は?
⑥アルコール量の計算式は?
⑦適度な飲酒量(厚生労働省の指標)は?
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エタノール血中濃度が上がり脳が麻痺する症状
②肝臓でアルコール脱水酵素(ADH)により
 アセトアルデヒドに変化
アセトアルデヒド脱水酵素(ALDH)により
 酢酸に変化し体外へ。
④顔面紅潮、頭痛、吐き気など。
⑤アルコール10gを含む量
⑥容量 x アルコール度数 x 1/100 x 比重(0.8g/ml)
⑦2ドリンク
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【ワインの分類】
醸造法による分類
①スティルワイン
②スパークリングワイン
③フォーティファイドワイン
④フレーバードワイン
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①発泡性を有しないワイン
②発泡性(ガス圧49kPa以上@20℃の炭酸ガス)
③酒精強化し、アルコールを15~22度に強化
④ワインに副原料を加え風味を変えたもの。
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③微発泡性ワインの代表例3つは?
 ⇒Petillant(仏)、Perlwein(独)、Frizzante(伊)
④フォーティファイドの具体例は?
 ・スペイン :Sherry
 ・ポルトガル:Port wine、Madeira
 ・イタリア :Marsala
 ・フランス :Pineau des Charentes◆
⑤フレーバードワインの具体例は?
 ・イタリア:Vermouth
 ・フランス:Lillet◆
 ・ギリシャ:Retsina
 ・スペイン:Sangria
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EU規則】
〇概要
①新制度の施行は?
AOPの特徴は?(4つ)
③IGPの特徴は?(主な2つ)
EU各国の分類は? ⇒別途表
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①2008/8/1
 分類 AOPとIGP もともと農作物用の制度だった。
 ワインは2009年8月1日より対象となり発行。
 適用は2009年ビンテージより。
AOPの特徴
 ・品質と特徴が地理的環境に起因する
 ・指定地区内で栽培されたブドウのみ使用
 ・生産は指定地区内で行う
 ・原料はヴィティス・ヴェニフェラ種のみ
③IGPの特徴
 ・指定地区内で生産されたブドウを85%以上使用
 ・原料はヴィティス・ヴェニフェラ種とその交配種
④各国の章にてて確認
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EU_ラベル】 
①義務記載事項は?(6つ)
②任意記載事項は?
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①義務記載事項
 01)製品カテゴリー
 02)AOP/IGP
 03)アルコール度
 04)原産地
 05)瓶詰業者(スパークリングは生産者と販売業者)
 06)スパークリングは残糖表示
②任意記載事項
 01)収穫年(少なくとも85%以上)
 02)原料のブドウ品種
 ⇒単一のみ表示の場合は85%以上
 ⇒複数の場合は表示品種のみ&多い順に全て記載
 03)残糖表示(スパークリング以外)
 04)EUのシンボルマーク(AOP/IGP)
 05)生産方法に関する記述
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EU_残糖表記】
①スパークリングの残糖表記(7段階)
②スパークリング以外の残糖表記(4段階)
③本規定の許容範囲は?
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①0.3以下/6以下/12未満/12-17/17-32/32-50/50以上
 ・12g/L未満⇒brut
 ・17-32g/L⇒secやtrocken
 ・下にずれたらextra
 ・上にずれたらdemiやsemi(半)
②4または9以下/12または18以下/45未満/45以上
 ・下がsecやtrocken
 ・次にdemiやsemi(半)
 ・3つめが複雑
 ・最後がdouxやdolce、sus
 ⇒イタリアは複雑。別途まとめ
③±3g/L
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EU_栽培地区のゾーン区分】
⇒最低Alc./補糖/補酸減酸/補糖後のAlc.を規定
①Zone A◆
②Zone B◆
③Zone C-1
④Zone C-2
⑤Zone C-3(a)
⑥Zone C-3(b)
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①ドイツ
②フランス(ロワール/アルザス/シャンパーニュ)
③フランス(ボルドー/ブルゴーニュ)、
 イタリア北部、スペイン
④フランス南部、イタリア、スペイン
ギリシャキプロスブルガリア
⑥イタリア南部、スペイン、ポルトガル
 ギリシャキプロス、コルス島(フランス)など
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【栽培地区の気候区分】
①提唱者は?
②積算温度とは?
 01.REGION1はどこ?
 02.REGION2はどこ?
 03.REGION3はどこ?
 04.REGION4はどこ?
 05.REGION5はどこ?
③それぞれの品種は?
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アメリン&ウィンクラー博士
②4/1-10/31の10度以上の日の平均気温-10度の総和
01)ドイツ、シャンパーニュ/ブルゴーニュ北部
02)フランス(ボルドー)、イタリア(ピエモンテ)、
  アメリカ(ナパ/ソノマ)◆
03)フランス(ローヌ)、イタリア中部、
  アメリカ(レイク)、日本(山形)◆
04)イタリア南部、スペイン、ポルトガル
  アルゼンチン、オーストラリア、日本(甲府)◆
05)イタリア(シチリア)、スペイン(アリカンテ)、
  アメリカ(フレスノ)、南アフリカ
③それぞれの品種
01)Ch/PN/PB/ゲヴェルツ
02)CS/メルロ/ネッビオーロ/シュナン・ブラン
03)シラー/サンジョヴェーゼ/カナイオーロ
04)バルベーラ/テンプラリーニョ/プティシラー
05)カリニャン/グルナッシュ
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【気候の特徴】
①大陸性気候の特徴
②海洋性気候の特徴
③地中海性気候の特徴
④山地気候の特徴
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①昼夜の日較差、夏冬の年較差が大きい。
②昼夜の日較差が少ない。
③温暖で乾燥。夏の日照量多い。
 冬は穏やかで雨量が増える。
④気温が低い。場所により気象条件が異なる。
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【ブドウの構造】
①蝋質
②果肉
③種子
④果皮
⑤梗
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①Pruine
②Plupe
③Pepin
④Pellicule
⑤Pedicelle
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②酒石酸、リンゴ酸、クエン酸ブドウ糖
カテキン、ケルセチン、タンニン、プロシアニジン
③酸が最も高い部分は? 種子の間
アントシアニン、フラボノイド、リスベラトロール
④糖度が最も高い場所は? 果皮の内側
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【ブドウの育成】
②必要な気温条件は?
③必要な日照条件は?
④必要な水分条件は?
⑤水分に関する注意点は?
⑥必要な土壌条件は?
⑦土壌の粒径の定義は?
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②平均気温:10~20℃(10-16℃が最適)
 年平均9℃以上。開花期15~20℃、成熟期20~25℃。
③1,000~1,500時間
④年間降水量は500~900mmが望ましい。
⑤ヴェレゾン期以降に水分が過剰の場合、
 樹に養分を取られ果実に養分が渡らなくなる。
⑥保水性と排水性がよいこと。
⑦粘土(0.002mm以下)
 シルト(0.002-0.02mm)
 砂(0.02-2.0mm)
 礫(2.0mm以上)
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【ブドウの育成サイクル】
①土寄せ
②剪定
③樹液
④萌芽◆Debourrement
⑤展葉◆Feuillaison
⑥ブルジョン
⑦開花◆Floraison
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⑧夏季剪定
⑨新梢の固定
⑩結実◆Nouaison
⑪着色◆Veraison
⑫成熟
⑬収穫
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①Buttage
②Taille
③Pleurs
④Debourrement
⑤Feuillaison
⑥Bourgeon a fleurs
⑦Floraison
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⑧Rognage
⑨Accolage
⑩Nouaison
⑪Veraison
⑫Maturite
⑬Vandange
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【品種の選抜と交雑】
①クローンセレクション
マサルセレクション
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①同一の遺伝子を持つ選抜された株から挿し木で増やす
②性質のよい複数の株から枝を取る
 (遺伝子多様性確保)
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【台木】
③ブドウの三大病虫害は?
④台木の目的は?
⑤フィロキセラ対策を調査
⑥3第台木と特徴は?名称と特徴
01)V.riparia
02)V.rupestris
03)V.berlandieri
⑦台木品種の交雑種
01)3309
02)101-14
03)SO4
04)5BB
05)AXR#1
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③ベト病、うどんこ病、フィロキセラ
④フィロキセラ対策のため
⑤Jules Emile Planchon博士
⑥3第台木と特徴
01)湿土壌に強/石灰土壌に弱/早熟/収量小/挿し木性良
02)乾土壌に強/石灰土壌に弱/晩熟/収量大
03)乾土壌に強/石灰土壌に強/挿し木性悪
⑦台木品種の交雑種
01)①x②。乾燥土壌/樹勢弱
02)①x②。やや湿った土壌。
03)③x①。粘土土壌。樹勢やや強い
04)③x①。粘土土壌/樹勢強い
05)ヴェニフェラと②を交雑した台木。
 1980年代、カリフォルニアで広く使われた。
⇒数字のみは①x②
⇒ローマ字のみは②xヴェニフェラ
⇒①②と③を区別するには石灰土壌を確認
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【仕立て方】
①垣根仕立て
01)Guyot double
02)Guyot simple
03)Cordon Royat
04)ボーゲン
②棒仕立て
③株仕立て
④棚仕立て
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①垣根仕立て
01)長梢2本を左右に。Jules Guyot博士考案。
02)長梢1本/短梢1本を左右に。Jules Guyot博士考案。
03)主幹から左右2本に分け、等間隔で短梢を取る。
04)左右に弧状の2本の長梢と2,3本の短梢
②左右に2本の長梢をとり、ハート形に。
 針金で垣根を取りにくい急斜面に適す。
 モーゼルやローヌ等。
③主幹上部に短梢を複数残す。乾燥地で使われる。
 スペインやポルトガル、南仏など。
④樹体が大。雨量が多い日本や日照量の多い伊など。
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【生理障害 】
①花振るいCoulure/Shatter
②病虫害(カビ) 4つ
③病虫害(その他)
有機農業
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①多くの落果が発生し、果房につく果粒が減る。
 受粉せず小粒のまま果実に⇒Millerandage
②ベト病/灰色カビ病/ウドンコ病/晩腐病
③ウイルス病 50種以上の様々なウイルスがある。
⇒フィロキセラ 北米原産の1mm程の昆虫。
 樹液を吸い樹を数年で枯死させる。台木で対策。
有機農業/有機ワイン/ビオディナミ
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【病虫害】
①ベト病
②灰色カビ病
③ウドンコ病
④晩腐病
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Downy mildew
②Gray mold
③Powdery mildew
④Ripe rot
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①Mildiou
②Pourriture grise
③Oidum
④Glomerella cingulata
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①Plasmopara viticora
②Botrytis cinerea
③Erisiphe necator
④Glomerella cingulata
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①白いカビが発生し落果。湿度の高い地域で繁殖。
 1878年にヨーロッパで発見。
 ⇒ボルドー液にて対処
②灰色カビが発生。色素を破壊。不快なカビ臭。貴腐。
 ⇒イプロジオン水和剤。
③白い粉上のカビが発生し、
 果粒の成長が止まり、成長により破裂する。
 ⇒開花時に硫黄を含む農薬やベンレート剤。
④病斑が現れ、果実を腐敗/ミイラ化させる。
 日本で最大の病害被害。雨により拡散する◆
 ⇒枝やひげの除去。休眠期にベンレート剤。
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