ワイン概論②

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醸造技法01】
①亜硫酸について
酵母について
③乳酸菌について
マロラクティック発酵について
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①亜硫酸について
 01)亜硫酸の形態
 02)亜硫酸の効果が低下する場合
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①:酸化酵素(ラッカーゼ/シロチナーゼ)を阻害。
 :静菌作用
01):①気体②イオン状態③結合状態
   ④アセトアルデヒドとの結合状態
02):アセトアルデヒドが多いと亜硫酸の効力は低下。
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酵母について
 01)アルコール発酵を行う酵母
 02)酵母の選抜基準
 03)キラー活性がないと
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②:糖分をエタノール二酸化炭素に分解。
 :yeastは酵母
01):sacchraomyces cerevisiae。
02):アロマを遊離する酵素を多く持つ/キラー活性をもつ
03):kroeckera apiculateなどの酵母が増殖し、
  雑味や欠点となる。稀に複雑性にも。
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③乳酸菌について
 01代表的な乳酸菌
 02乳酸菌の使用環境
 03)酸が多いと増殖しにくい。
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③リンゴ酸を乳酸と炭酸ガス
 01)oenococcus oeni
 02)酸素が多い所では増殖しない。
   密閉タンクで、空寸をなくし、20℃以上を保つ。
 03)白の場合は乾燥乳酸菌を使うとよい。
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マロラクティック発酵について
 01)クエン酸
 02)化学式より
 03)効果
 04)タイミング
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マロラクティック発酵について
 01)ダイアセチルエチル(ヨーグルト等の乳製品の香り)
 02)リンゴ酸(2塩基)から乳酸(1塩基)となるため、
   酸味が和らぐ。-COOH(カルボキシル基)
 03)酸味が和らぐ/乳製品の複雑性が増す
   /リンゴ酸がなく微生物学的に安定
 04)従来、アルコール発酵後であるが、
   最近アルコール発酵の酵母と同時に使うことも
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醸造技法02】
①澱引き(Soutirage)
②清澄化(collage)
③濾過(firtrage)
④瓶詰(embouteillage)
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①澱はlieと呼ぶ。
 成分はペクチン/ポリフェノール/酒石/蛋白質/酵母etc
白身やゼラチン、ベントナイト、タンニン酸etc
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【発酵/貯蔵】
①ステンレスタンク
②コンクリートタンク
③木桶
④オーク樽
⑤オーク樽の酒類
 01)barrique
 02)piece
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①熱伝導性◯/殺菌しやすく衛生管理◯/対腐食性◯
②保温性◯/木桶より殺菌しやすい
③保温性◯/主に赤の発酵の際に使用
④貯蔵&輸送に向く
 満量充填すると約300kgとなる
⑤オーク樽の酒類
01)225L。ボルドーで使用。
 1 tonneau=4 barrique(750mlで1,200本分)
02)228L。ブルゴーニュで使用。
 barriqueよりも寸胴な形。グラスと一緒?
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【樽の特性】
①樽育成
②樽発酵
③オークの種類
④自然乾燥
⑤トーストによる香り
⑥オークチップ
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①:酸素との接触
 :目減りはOuillageすることも。
③:産地はトロンセ、アリエ、リムーザンなど。
 :フランス産はタンニンが多め
 :アメリカ産はヴァニラ/ココナッツ香が強め
 :フランスは柾目取/アメリカは板目取り
  ⇒アメリカはTylosesを含み漏れにくい。
  ⇒板目取り出来るので安い。
⑤:リグニンが分解しヴァニリンが生成
 :焼きが軽いほどタンニンの抽出は増える
 :焼きが強いほどロースト香が増える
 :焼きでオイゲノール(グローブやナツメグ)も生成
⑥:2006年EUでオークチップが認められる。
  樽を使った場合は樽使用の表記可能に。
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【赤ワインの醸造法】
①選果
②破砕
③除梗
④主発酵
⑤醸し
⑥ルモンタージュ
⑦圧搾
マロラクティック発酵
⑨貯蔵・熟成・育成
⑩澱引き→清澄→濾過→瓶詰め
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①Triage des raisins
②Foulage
③Egrappage
④Fermentation alcoolique
⑤Maceration
⑥Remontage
⑦Pressuage
⑧Fermentation Malolactique
 (MLF = Malo-lactic Fermentation)
⑨elevage
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②:酸化防止/殺菌のために亜硫酸を加える。
②:イソブチルメトキシピラジンIBMP
  ⇒CSやメルロの青臭い香り。果梗に含まれる。
④:場合により補糖する(Chaptalisation)
 :赤の発酵温度は約30度(白は15-20度)
 :果醪(Mout=Must)
⑤:Alc.が10%以上で種子表皮の油が溶ける
  ⇒種子からのタンニンが抽出される
⑥:果帽(chapeau de marc)
 :二酸化炭素で果帽が上部に集まる
  ⇒これに果醪液を下から汲み出し散布する
 :同じ目的でPigeage。ピジャージュ。櫂の人力。
 :白では樽育成中に澱を攪拌(batonnage)
⑦:フリーランスとプレスワイン
 :白での圧搾時は不純物を沈殿(Debourbage)
⑧:赤は通常MLFを行う。
 :pHが高く乳酸が繁殖しやすいため起きやすい
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【白ワインの醸造法】
①選果
②破砕
③除梗
⑦圧搾
スキンコンタクト
デブルバージュ
 発酵前に清澄化させる
 透明度NTUを測定し適度に調整
 (Nephelometric Turbidity unit)
④主発酵
マロラクティック発酵
⑨貯蔵・熟成・育成
⑩澱引き→清澄→濾過→瓶詰め
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【ロゼの製法】
セニエ法(Saignee)
②直接圧搾法
 1)フリーラン果汁
 2)プレス果汁
 3)ホールバンチプレス(全房圧搾)
③混醸法
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①黒ブドウを原料として発酵前や醸し初期に果汁を抜く
②黒品種を白品種の製法で製造
 1)セニエ法と同じぐらいの色合い
 2)セニエ法に対して濃い色合いになる
 3)薄い色合いになる
③黒と白を混ぜて発酵
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【ロゼのスタイル】
セニエ法は赤ワインと同じ収穫時期
②直接圧搾法はロゼを前提とした収穫時期
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①は収穫が遅く酸が低めで果実味あるロゼに
②は収穫が①より早めで酸のあるロゼに
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【スパークリング】
〇スパークリングの定義
 ⇒3.5bars@20℃以上の炭酸ガスを有する。
〇各国での名称
 ①フランス:Vin mousseux,Cremant
 ②イタリア:Spumante
 ③ドイツ :Schaumwein,Sekt
 ④スペイン:Espumoso
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【スパークリングの製法】
①Methode Traditionelle
 =Methode Champenoise
②Methode Charmat
③Methode de Transfert
④Methode Rurale
 =Methode Ancestrale
炭酸ガス注入法
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①伝統的な瓶内二次発酵。
 フランス:Champagne
 イタリア:Metodo Classico
 ドイツ :Flaschengarung
 スペイン:Cava
②大きなタンク内で二次発酵。
③ ①から動瓶と澱抜きを簡略化した方式
④発酵途中に瓶詰し、残りを瓶内で発酵。
⑤加圧したタンクに入れ、炭酸ガスを注入。
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クロージャー】
①天然コルク
②圧搾コルク
③合成コルク
④スクリューキャップ
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①:コルク臭のブショネはTCAが原因。
④:内側に緩衝材ライナーがあり酸素を通さない。
 :そのため、瓶詰前に溶融酸素量の調整が必要。
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【セニエ】
①セニエSaignee
ロゼワイン
③赤ワイン
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瀉血(血を抜くこと。医療用語)の意味。
 発酵初期の果汁を抜く。①と②になる。
②破砕した黒ブドウ果醪から果汁を抜取り、
 その果汁にて発酵させる。
③発酵前に果汁を抜取り果皮の割合を上げる。
 濃い色合いのワインとなる。
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【その他醸造法】
①Maceration Carbonique
②Sur lie
③Skin Contact(Maceration Pellculaire)
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①収穫したブドウを詰めてCO2を充満させて放置
 ⇒アントシアニンが抽出されやすくなる
②アルコール発酵後、澱を残す。
 澱から出るアミノ酸等が複雑な味わいに。
③除梗破砕後に時間をおき、果皮を果汁に漬け込む。
 果皮の香り成分を果汁に取り込む
 果皮を漬け込む時間が長いとpHが上がる
 果皮に色があるブドウは色合いが移る。
  ⇒ピノグリ、ゲヴェルツ、甲州など
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【マセラシオン】
①Maceration a Chaud(MC)
②Maceration Prefermentaire a Chaud(MPC)
③Maceration Finale a Chaud(MFC)
④Maceration Prefermentaire a Froid(MPF)
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①果醪に熱を加える赤ワインの醸造法。
②発酵前に果醪に約70℃まで熱を加え、
 アントシアニンやタンニンを抽出する方法。
 種子からのタンニンはアルコール度が上がってから
 抽出されるため、種子からのタンニンは少ない。
 主に南仏。
③アルコール発酵後からMLFまでの間に~40℃まで加熱。
 アルコール発酵後のため、種子からのタンニンも
 よく抽出できる。
④発酵前の果醪に亜硫酸を加えて温度を低く保ち、
 発酵しない状態を維持。
 ブドウの持つ酵素が働き、果実味のあるワインとなる。
 以下、果醪酸化とバクテリア増殖を防ぐための対策。
01)果醪を酸素に触れにないように、
   ドライアイス炭酸ガスを用いる
02)果醪液を下部から抜取り表面にかける。
   ルモンタージュと同じ操作。
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【圧縮法】
①氷果凍結圧縮(Cryo-Extraction)
逆浸透膜による濃縮(Osmose Inverse)
③常温減圧濃縮
④濃縮に関する規定。2つ。
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①収穫したブドウを-7度以下で冷却し、
 凍結した果実を圧搾して糖度を上げる方法。
日本は「冷凍果汁仕込」と表示。(自主基準)
 人口アイスワイン
②糖や酸など大きい分子は通さず水のみ除去可能。
 物性への変化なく水が除去できる。
③真空容器にて減圧し、常温で水を蒸発させ濃縮
④濃縮に関する規定
01)除去する水分は果醪の20%を超えないこと
02)糖度の上昇は潜在アルコール度2%を超えないこと
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醸造法その他 】
①樽発酵
②Micro-Oxygenation
③Micro-Bullage
④Non Firtration
⑤Non Collage
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①樽内発酵。終了後は澱引きせず
 白でシュールリーの状態のまま育成させることも。
②多孔質のセラミックにて細かい酸素の泡を吹き込む。
 色素の安定化と還元化を防ぐ。
③↑
④瓶詰前に濾過しないこと。
 特に白は濾過しないと清澄度が得られにくい。
⑤瓶詰前に澱下げしないこと。
 特に白は澱下げ剤を入れないと浮遊物が沈殿しにくい。
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【世界のワイン生産量2017】
1位:17.0%
2位:14.5%
3位:13.0%
4位:9.3%
5位:5.4%
6位:4.7%
7位:4.6%
8位:4.3%
9位:3.8%
10位:3.0%
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①イタリア
②フランス
③スペイン
アメリ
⑤オーストラリア
⑥アルゼンチン
⑦中国
南アフリカ
⑨チリ
⑩ドイツ
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