2020年ソムリエ試験の回答集約(エキスパート編)

次にエキスパートの結果についてです。

 参考:ソムリエ結果

 

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エキスパートはソムリエに比べて

結果がばらついている印象です。

 

ただ見てる感じ、

回答の傾向は似ていそうなので

コメントの方向性は

皆様同じかもしれませんね。

 


<①アルゼンチン トロンテス>

回答の分布は

トロンテスは7/25、

リースリングが6/25、

SBが6/25

アルバリーニョが3/25

とかなり分かれています。

 

トロンテスの主な特徴としては、

・アロマティックなライチ香

・標高の高さによる強い酸

・舌に残る苦味

・高めのAlc.度数

あたりかと思います。

 

また一度飲んだことある人であれば、

その特徴的な香りから、

ゲヴェルツトラミネルとの2択で

考えられると思われます。

 

逆それを知らなければ

特定するのはほとんど困難で、

かなり迷い混むことになりそうです。

 

ソムリエ協会的には

近年の傾向も確認しておけよという

お達しなのでしょうかね?笑

*トロンテスは2018年ソムリエ試験で出題

 

今回、選択しにゲヴェルツは

なかったようなので、

それ以外に落とし混むなら

どこになるか考えてみます。

 

まず特徴的なライチ香は、

ゲヴェルツを思い浮かべますが、

択にはないようなので困ります。


希にライチ香をもつリースリング

見られるのでその経験がある人は

リースリングを次の候補に上げる

気がします。

 

他にはアロマティックから

パションフルーツ系を想像し、

SBに飛ぶのも分からないでもないです。

トロンテスにハーブ系は

あまり感じたことないですが、

もしあったならSBも視野に入る

感じがしますね。

 

次に見るのはその酸の高さで

これも検討としては

リースリングが入りそうです。

 

ただ傾向として、

トロンテスの酸は

リースリングによくあるような

刺すような酸味ではなく、

滑らかだけど酸っぱさを感じるような

酸味の印象があるので、

多少の違和感は残る気がします。

 

滑らかで酸っぱい酸味は

個人的にアルバリーニョにも

見られる印象があるので、

そっちにも行くような気がします。

 

あとは苦味でこれも

リースリングを思わせそうですね。

 

ただ、Alc.が高ければ、

なかなか仏独のリースリングには

飛びにくいような気がします。

 

高品質なリースリングであれば、

Alc.度数と酸味と甘味が両立する

傾向があると思いますが、

試験は大体3,000円台であることを

考えるとないような感じがします。

 

こうやってみると、

国品種は違ってもコメント自体は

結構似かよっているかも知れませんね。

 


<②フランス シャルドネ

この正当率は10/25と非常に高いです。

シャルドネでみると13/25、

フランスでみると18/25でした。

 

面白いのが、

シャルドネ回答は多いのに

シャルドネは0/25なので、

アメリカンオークの特徴は

見られなかったということ

なのでしょうかね。

 

ソムリエ試験の方と見比べると

シャルドネへの偏見が

伺えて面白いですね。


ソムリエ協会の

シャルドネに対する

イメージ調査なのかと

疑ってしまいます笑

 

上記を踏まえると

このシャルドネ

フレンチオークの樽熟

なんでしょうかね。

 

シャブリなら傾向が似た

甲州リースリングあたりの

回答も増えてくるような気がします。

 


<③フランス CF>

次にフランスCFですが、

正解は3名のみでした。

 

次にCSは12/23

シラー/シラーズは6/25

メルロが2/25

カルメネールが1/25

ジンファンデルが1/25で

ピラジン香が特徴な品種が

見事に選ばれているようですね。

 

これも問題としておもしろく、

ピラジンが特徴なワインの中で

どう切り分けるかという、

非常に難問だと思います。

 

まずメルロは、

色調とタンニンのビロード感で

切り分けを考えます。

他の特徴はメルロとかなり似てるので

正直かなり難しいように思います。

 

次にCSは、

収斂性のタンニンで分けますが、

これもかなり感覚なので、

正直これだけでは厳しいです。

CSの方が香りが複雑になる

印象があるので、

その辺りの情報も合わせて

迷う必要がありそうですね。

 

シラー/シラーズも

ピラジン香があったりもしますが、

一番の特徴ではないような気がします。

やはりこれは黒胡椒系の

鼻の奥を刺すようなスパイシーがないと

なかなか選びにくい気がします。

 

ただオーストラリアシラーズは

ユーカリ香がピラジンに似ているので、

これと取り間違えるのはありそうです。

 

特に去年のエキスパート試験は、

オーストラリアCSが出ており、

ピラジン香とユーカリ香の切り分けが

出来るかを問うような問題でした。

 

自分はたまたま

お世話になっているワインバーで

その違いを聞いていたので

分かりましたが

初見だと切り分けは

非常に困難だと思われます。

 

最後にジンファンデルですが、

この品種は粒の成長がまばらで、

熟した果実の中に青い果実も混ざる

らしいのでジャミーの中に

青さがあると言われます。

(抹茶キャンディと教わりました笑)

 

なのでグリーン系のピラジンから

色々悩んでジンファンデルに飛ぶのも

分かるような気がします。

 


<④NZ PN>

これは回答の21/25が

PNを占めており、

①②③に比べると

分かりやすかったのかも

しれません。

 

他の択もMBAやガメイなので、

木苺の香りがあり

タンニンが軽めで

おそらく色調も軽めな

ワインが想像されますね。

 

PNの中でも割れているのが、

ランス7/25

NZが7/25

アメリカが5/25

オーストラリアが2/25

で、なかなか拮抗しています。

 

並びを見ると日本PNも

あってもよさそうなのに

回答にはありませんでした。

 

この辺の切り分けは

・酸の高さとAlc.度数

・ミネラルの硬質さ

あたりでしょうか。

 

まず価格帯は3,000円台で

タンニン少控えめで

色調が淡めを前提とすると、

・低めのAlc.度数と酸の高さ

 ⇒比較的冷涼地?

  ⇒フランスかNZ?

・硬質なミネラルは少ない?

 ⇒フランスではない?

が大枠で考える

イメージかなと思います。

 

ですが正直、

PNの切り分けは

自分も苦手でいつも

NZと仏を間違えます。。。

特にキムラセラーズさんのPNは

毎回フランスと答えてしまいます笑

 

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色々書かせていただきましたが

自分もまだまだ素人ですので、

話半分に聞いて下さい笑

 

自分はワインを飲むのも

もちろん好きですが、

ブラインドして

結果をあーだこーだ

言い合うのが

一番好きなので、

皆様もぜひお仲間と

お近くのワインバーで

議論してみてください。

 

たたき台として

詳細な結果も貼っておきます。

(文字が小さくてすみません...!)

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※本文の一部数字の誤記訂正しました。

 2020.10.20.0:21